::松本道弘 巻頭言
::例会報告
::松本道弘プロフィール
::紘道館とは?
::英語道とは?
::館長ブログ
::松本道弘 日記
::斬れる英語コーナー
::書き下ろしエッセイ
::松本道弘著作集
::講義用テキスト(PDF)
::松本道弘対談集(動画)
::ナニワ英語道ブログ
::日新報道
::TIME asia
::ICEEコミュニケーション
  検定試験
::ワールドフォーラム
::フィール・ザ・ワールド
 
お問い合わせ先

英語道無惨 ―― 秘すれば花(急 ― その1)

理想的な英語の学習法には二つある。
スポーツマン・アプローチと武道家アプローチである。
英語をスポーツと考えると、練習がいる。
英語を武道と考えると、稽古がいる。

英語力を筆記試験といった、数量コントロールによる測定が一番客観的で、
したがって好ましいと考える人は、英語人口の80%ぐらいだろう。
社会へ進出するには、客観的基準が不可欠だと考える。
私はそういうアプローチを英語術と呼ぶ。

残りの20%が英語道アプローチだ。
その20%のうち、20%が武道家(martial artists)で、80%がスポーツ・パーソン(sports persons)で占められている。

スポーツ・タイプは、英語術に近く、記録にこだわる。
英語力で競うから、積極的(aggressive)である。スコアを競うのが好きだから、上昇思考だ。満点が100点でも960点でも、必ずゴールがある。
決められたルールに従い、着々とスコアアップのための練習を怠らない。
シーズン・オフで息を抜くが、シーズン中は、必死で学ぶ。

ボキャブラリーも急激に伸びる。
そして、登山家のように常に1合目からスタートし、高く高く登ろうとする。
5合目ぐらいまでは、タクシーでも登れる。受験対策傾向といった参考書を頼りに練習する。予習、復習を欠かさず、偏差値を競う。

しかし、6合目から頂上までは、検定試験もなくなる。
登山家の数はぐんと減る。
英語道は、このあたりから始まるので、ビジネスに繋がらない。
ICEE(紘道館主催)がいつも赤字に悩まされる原因である。

無惨!

しかし、乗っ取られることはない。

(急 ― その2)に続く。


2007年9月18日
紘道館館長 松本道弘