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紘道館6月例会報告
(日時)平成25年6月2日
(場所)上野ハイツ
今回の紘道館では、DVD鑑賞で華道と茶道の師匠と松本先生との対談を見て、「日本のこころ」に触れました。その後のディベートでは、「グローバルに展開する日本企業は、研修プログラムに英語道を取り入れるべきか」を論題にし、「道」とは何かを考えさせられました。

 

○12:00〜13:00 松本先生講義、同時通訳

・日本はゆずりの文化だという話がありました。Pragmatismであるgive and take ではなく、give and give。あるいは give first, take second .
確かに徳がある人、尊敬される人、信頼を得る人は、まず人に譲ることができる人であり、そのような人が皆から信頼を得てリーダーとなっているといえます。
・TIME June 3,2013 p44の記事に関連して、今の20代はtouch-screen generationとかdigital-nativeと呼ばれるとのこと。電車をみてもほとんどの人が携帯電話や電子機器の液晶をみています。これだけ世界の情報があふれ、しかも安価に手が入るようになった現在、それらをどう取捨選択するか、の選択眼を鍛え、それらの情報をどう活用するかが、ますます重要になるのでしょう。

【印象に残った表現】
A picture is worth of one thousand words. 写真1枚は1000の言葉の価値に相当する。
A symbol is worth of one thousand pictures. シンボルは1000枚の写真に相当する。
That was then, this is now. あの時はあの時
You are another. あなたも同類だ。
She has wow factor. 彼女には華がある

○13:00〜14:00 DVD鑑賞
本日は2つ見ました。1つは、松本先生監修によるDVD「the Samurai English」が完成したので、六角ディベートを解説した箇所などをチェックしました。
もう1つは、塾生の一人が関与している、日本の文化を海外へ知ってもらうための企画で、華道と茶道を融合した大和流の女性師匠が松本先生からインタビューを受けているものでした。
私は茶道や華道にまったく疎いので新鮮でした。茶はお客を迎えるためにたてる。相手の幸せをまず先に考える。お点前するときは自分を意識しない。この作法を通じて自分のいのちを清める。これらの言葉を大和流師匠は発していましたが、表面的な言葉にとどまっておらず、言葉の1つ1つにパワーがみなぎり信念を感じました。やはり第一人者の言葉は、自然体であるからこそ説得力をもつのだと感じました。

○14:30〜17:00  Debate: Resolved that globalizing corporate management should incorporate the “Eigodo” (the way of English) in their employee training programs.
楽天やユニクロなど世界市場をめざす日本企業では英語を社内公用語にして話題になっています。そんな中「英語道」を社員研修で行うべきか、という、恐らく本邦初のディベートを行いました。英語術でなく英語道。これ自体明確なものでないため、これをどう定義づけるか、また世界をめざす日本企業にとっての意義をどうみいだすか、相当難しいテーマだったと思います。

肯定側の主な主張は、@英語道ではディベートも学ぶので、社員がはっきり意見を言えるようになる、A相手の意見を聞くようになり、ビジネス現場での交渉もうまくなる、B人生観を学び社員と会社がともに成長する。
これに対し否定側は、@世界企業の研修手段として実践的でない。A従業員に道を学ぶ動機づけがない。B道は日本語で学べる、等で反論しました。
両方のチームワークや各ステージの役割を的確に果たしていたか等が審査された結果、4:1で肯定側の勝ちとなりました。

○17:00〜17:30 最近の知的発見 
5人1グループで3グループに分かれ、各人が1分間日本語で自分の最近の知的発見についてスピーチし、隣の人がそれを英語に同時通訳する練習です。
昔はよくやっていましたが、本当に久しぶりでした。最後は各グループからの代表が2分間ずつスピーチし、本日一番面白いスピーチをした人を投票で決めました。選ばれた人は、医師で、六角ディベートの病院における効用について話しました。病院でもクレイマーの人に対しては、とにかく相手のいうことをよく聞くことが問題をスムーズに解決すること、さらにこのアプローチは「水」的であると話しました。
確かに私も単なるディベートを自分の所属する会社や家族と直截にやっては浮き上がるばかりで逆効果と思います。自分の主張を言い出すにはTPO(時間、場所、場合)をわきまえる必要があります。逆に紘道館でディベートを気兼ねなしにできることが快感なんだろうと思いますね。

○17:30〜18:30 松本先生による白熱教室
TIME MAY 27,2013のカバーストーリーとなった、The Angelina Effectを題材に議論しました。さらに、同じTIMEのp39 The end of Alimony(扶養手当)を題材にしました。特に後者では、身近な問題?だけに、離婚したらなぜ男性が女性に扶養手当を払う法律になっているのか、それは妥当なのか等、塾生の間でも様々な意見が出ました。

○18:45〜20:00  直会
本日も初めて紘道館の門をたたく人が現れました。紘道館では初めての人もできようができまいが、同時通訳やらディベートやら、古くからいる人と同じことをやってもらいます。古くからいる私も毎回難しいと感じるわけですから、初めての人はどんなに難しく感じていることかと心配してしまいますが、実はそんな心配は無用なくらい最初から飄々とこなしてしまう強者も最近は多いようです。。。この雰囲気が合う合わない、は人それぞれと思いますが、なるべく多様な人が集う場であってほしいと思います。


(文責:T.K.)