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A型人間 〜その1〜

B型人間を語れば、その天敵であるA型人間を描かなければ、バランスを欠くことになる。バランスを欠けば、ディベーターとしては失格。
序列意識に乏しいB型にズケズケ言われて傷ついても、耐えなければならない。
ここが、世間の眼を異常に気にするA型としては気になるところだ。

B型は周囲を気にせず、部下を叱る。だから、大勢の前で叱っても平気だ。ケロッとしている。
ところが、A型を叱る時は気を遣う。根にもたれるからだ。
A型は、正しいか、間違っているかという知的判断ではなく、皆の前で恥をかかされたかどうかという情的判断が優先するのだ。

その言い方はなんだ ―― 内容ではなく ―― とムキになるのはA型だ。
外見を気にせずケロッとしたB型。
外見は爽やかだが、恥をかかされたことがいつまでも忘れられずウジウジするA型。

遊牧民族のB型。農耕民族のA型。DNAが根本的に違うようだ。ダダモ博士は、両者の違いを遺伝学的な見地から明らかにされる。
ところが、血液型は科学だと喝破された故能見正比古氏は、その辺りがちょっと曖昧だった。

私はアバウトな人間はあまり好きではない。だから、朝のテレビで、「今日の血液型選手権」という実にバカバカしい番組が許せないのだ。科学まで娯楽にするなんて。能見氏と私は、ここで憤りをぶつけたくなる。
「本日のA型は、〜に気をつけましょう」だって? 実にくだらない。
神社のおみくじの方が良心的だ。

その2につづく

2008年8月22日
紘道館館長 松本道弘