::松本道弘 巻頭言
::例会報告
::松本道弘プロフィール
::紘道館とは?
::英語道とは?
::館長ブログ
::松本道弘 日記
::斬れる英語コーナー
::書き下ろしエッセイ
::松本道弘著作集
::講義用テキスト(PDF)
::松本道弘対談集(動画)
::ナニワ英語道ブログ
::日新報道
::TIME asia
::ICEEコミュニケーション
  検定試験
::ワールドフォーラム
::フィール・ザ・ワールド
 
お問い合わせ先

A型人間 〜その2〜

故能見正比古氏はB型。よくA型の私の前で、平気でA型批判をされた。
(A型は本人のいないところで批判する)
「そもそもA型の男は浮気がうまい。A型の女も。ぼくはB型だから、くやしいがすぐにばれる。実はこの前も…」と、憎々しげにA型批判をされる。

よほどA型との間で苦々しい経験があったに違いない。
初めてお会いした時(私が40代前半の頃)から、二人は激しい議論をおっ始めた。相手が15も年上の人であっても、血が騒ぐのだ。ディベーターの私は、立論の時から相手を挑発する ―― これも情報収集のため。いや武者修行なのだろう。英語道人生は、英語だけの闘いではない。

たしかこんな立論だった。
……「あんたの悪口を言っていたよ」と言われたら、O型はまず無視。「そう言っている人が、私を誤解している。だから無視しかないでしょう」と。正面衝突好みのO型にとり、無視は最大の攻撃なのだ。
しかしB型は、そう言っている無関係な眼前の人を攻撃する。

ところがA型(とくに女)は、違う。その話を聞いて、暫く黙る。そして声を落として一言。「そう〜〜、それ、誰が言ったの。名前と住所を教えて」と。一番恐いのがA型。……

これは、私のロジックから演繹的に ―― いやスポーティーに ―― 引き出した仮説である。それをちょっとドラマ化して述べたまでである。私の秘技のひとつ。
その時は、能見氏(30年以上血液型気質を研究された学仙にふさわしく、髪の毛は真っ白)は、黙って聞いていた。氏はB型の部下に対してはそう思っていなかったのかもしれない。

評論家的発想は、リスクを恐れないB型人間の専売特許のように思えるが、どうもA型人間のように思考に遊びのない人間はおもしろくない。しかし羊のような柔順さがお好きなようだ。

その3につづく

2008年8月29日
紘道館館長 松本道弘