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O型はL語の世界 〜 その3〜

もう十数年前になろうか。調査メモから記憶を頼りにO型とA型の関係について触れてみたい。顔は忘れたが20代後半の美女だったことは覚えている。いつかどこで話をしたか覚えていない。プロ通訳者のように、メモってみた記号をたよりに思い出してみると、かなり突っ込んだインタビューをしていた。非日常的時間で無料コンサルタントをする風変わりなディベーターだった。私のことである。

幼稚園の子供を育てるための水商売。暴力に耐えられず、顔に何針も縫わされた時から、離婚を決意したという。どちらもA型。息が詰まりそうになる毎日だったという。母はABで父はO。男出入りの激しい母と仕事一本の父との口論は絶えなかったという。その父が、脳梗塞で倒れ、寝たきりとなった。治療費がかさむ。

その独り暮らしの一人娘が、過去を語り始める。あらゆる血液型の男性とつきあったから、すべての傾向は知っているという。まずサービス精神とフットワークが一番いいのはB型。マッサージをしてくれたり、気配りがよい。彼女の方から一方的に交際を断ったが、なぜ断られたかは本人(B型)には最後までわからなかったようだという。とにかく話をすればするほど共通点がなくなっていくので疲れたという。

そこで、私はこんなアドバイスをした。「君が再婚する相手はO型だね。避ける相手はAB型だ。まだ君は若い。人生はやりなおせる」と大胆な予測と励ましの言葉を送った。
その時、彼女は「そういえば」と思い出したように語り始めた。

「O型の人は、私の子供とも仲良くしてくれました」
「A型は私の子供を無視して私に近づこうとしました。断った後のメール攻撃には参りました。あの執念深いこと」

「でなぜO型の人との交際を断ったの」といえば、「私も好きだったから。きっと相手を傷つけると思って、身を引きました。A型の男と違って、私の過去には触れようとしませんでした。私今でもあの人が一番好きです」

「もう一度、彼に近づきなさい。まだ相手は30を超えた独り者だから。それにO型は、狼のように自分の家族や群れを大切にします。好きな人の子供とも一緒に暮らしてくれます」
一瞬ホロッとしたのか、彼女の表情は曇った。

「そうね」。しかし、ヨリを戻そうという気になれない様子だった。OとAはこのようなスレ違いが多い。好きだから別れて、というのはA型女性好みのセリフ。そのくせ浮気は平気。ストレートなO型女性はそんな器用なことはできない。

ディベーターの私としては、臨床証拠(クリニカル・プルーフ)に事欠かない。決して思い込みで、このブログを書いているわけではない。少なくとも私はディベーターを自認している。

その4につづく

2008年10月28日
紘道館館長 松本道弘