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男の時代 〜 その3 〜

牛丼の吉野家で朝食定食をたのんだ。
ちょっと味が違う。「これ鮭ですか」と軽く女店員に訊ねてみた。その時の、むっとした女店員の表情が今でも忘れられない。

「これ高いのですから」
別に、高いか安いかを聞いたのではない。鮭かどうかを聞いたまでだ。男はこういう返答はしない。べつに鮭でなくてもいい。しかし、女の反応はそうではない。「私を責めないで」であったはずだ。

防衛のために、オーバーに攻撃的になるから始末におえない。
オーバー・ディフェンシブは、オーバー・オフェンシブに繋がる。女性とディベートすればアーギュメント(口論)になるので、プロの交渉に向かない。

クールにディベートができない女性は、社会進出はできない――してはならない。必ず感情的対立を招き共倒れになることが多い。女は謙虚に男からディベート思考を学ぶべきであろう。こんなことをいえば、必ず知的女性から反論がある。

「男がロジカルで、女がエモーショナルってことはありません。男は嫉妬深くて、すぐに感情的になります。社会的地位か序列、つまり面子にこだわり、すぐにロジックが飛躍します」

私が日本の知的女性の中で、最もロジカル(数学的)な女性と評価するのが斉藤久美子准教授だ。日本語以外に、ロシア語、ドイツ語、英語が駆使できる、ポリグロットで、九州大学の頃から、男たちとトップを競いあってきた猛女である。

とにかく大学院時代に、マルクスの資本論を3ヶ国語で通読したというのだから、まさに天才的な頭脳の持ち主だ。バイリンガル・サッカー・ディベートの達人でもある。私は、頭はあまりいい方ではないが、いつでも教えてくれる多くのブレーンを抱えている。

これからの時代で勝負のできるタフな人材といえば、人脈のある人だ。私のようなネットワーカーだ。この人物をハントすれば、その人に何人の部下がついてくるか。新興宗教の教祖ではないから、必ずしも集客力や動員力を意識しているわけではない。

その4につづく

2009年2月3日
紘道館館長 松本道弘