映画『カッコーの巣の上で』を観て、バイリンガル・サッカー・ディベートをする。
これは、紘道館の定番である。
この日の紘道館の講義録は、松崎辰彦編集長が巧くまとめてくれている。
「オバマは、急激な自己改革(イスラム教への改宗を含め)をする。是か非か」という紘道館ならではのテーマ。
五対五で好勝負。否定側が勝った。
クリスチャンのオバマがイスラム教に改宗するだろう、という肯定側の立場はきわめて弁護しがたい。現状維持を主張する否定側の方がラクである。
こういう場合、肯定側は、かなり強引に現状を否定しなければならない。民主党のオバマが、チェンジ、チェンジ、チェンジと叫ぶことができたのも、追う者の身だからだ。
追われる側の共和党は、現状がよくなっている実績を誇示するより他はない。しかし、9.11事件からの共和党の人気の凋落ぶりは誰の眼にも明らか。どうしてもdefensiveにならざるを得ない。
浜岡塾頭、植村元塾長(ソニー)、そしてゲストの佐宗氏(ワールド・フォーラム代表幹事)の3人と、「空」の立場で最終コメントをした私は、ふと考えた。サッカー・ディベートの、知(石と風)と情(火と水)のシナジー(相乗効果)のメリットは認められてきた。
サッカー・ディベートはかなりの広がりを見せてきた。しかし、石のロジックで固めなければならない。立論に甘さが目立ち始めた。
その3につづく |