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Dreams from a teacher 〜 その2〜

「即戦力」を同時通訳。
夢の中でひらめいた。その英語が、a good soldier。goodは「良い」ではない。「プロなみの」「有能な(使える)」という意味だ。

兵士とは、素直で、すぐに命令に従って動いてくれるdoersであって、thinkersではない。前向きに考えるネアカ人間のことだろう。

かつて、私にも失われた2年間があった。オバマがシカゴにいた頃の2年間だけが、書かれていないことから、人はこの期間をlost two yearsと呼び、興味をもった。

私もどうしても書きたくなかった2年間がある。師の故西山千先生に会う前と、米大使館を辞めた頃の、触れたくない古傷が重なった頃だ。
角川学芸文庫から出ることになっていたが、頓挫してしまった。もうこのままlost yearsにして葬ってしまおうかなと思っている。

いやな思い出ばかりではない。いいことも多かった。
とにかく、人生の師・西山千先生から学んだことが多かった。「前向き」をopen-mindedと訳された時、眼からウロコが落ちた。「前向き」だからforward-looking? 多くの通訳者たちが直訳的に訳していた頃だから、師匠の訳が新鮮にうつったのである。

TIME(May 11, 2009)にこんな英語があった。
… Sarkozy has always been open about his pro-U.S. sentiment …(P.23)
これがTIME英語。be open aboutだけでいい。斬れる。forward-lookingでは斬れない。

Deal with your dreams with an open mind.
(あまたの夢に前向きに取り組みなさい)

私の夢は、オバマに会うことだ。『オバマの本棚』企画は私の正念場だ。次回、「正念場」に触れる。

 

2009年5月29日
紘道館館長 松本道弘